アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第36回「紅白とレコ大の変容」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 ここんとこ20年くらいNHK紅白歌合戦には全く興味も関心もなかったんだけど、先日久々にどんなもんかと観てしまった(コロナで観客抜き)。これがびっくり、古株の歌手(石川さゆりとか五木ひろしとかね)を除いては、ほとんど知らないし歌も聴いたことがない。一体、流行歌はどこへ消えちゃったの。
さらに、紅白と並んで大晦日の恒例行事だった日本レコード大賞の発表もチラチラ観たんだけど、どれもこれも聴いたことがないぞ。
そういえば、もう何十年も前の話だが、レコ大の最終発表が夜の8時半過ぎで、受賞した歌手は感激に浸っている時間もなく大急ぎでハイヤーに乗せられて、9時から始まる紅白会場にぎりぎりで駆けつけるのだ。確かレコ大の会場が日比谷の宝塚劇場で、紅白が渋谷のNHKホールだから渋滞に巻き込まれたら大変なのである。基本的には間に合うのだが結構スリルを味わえる。
 スリルといえば、レコ大の、最優秀新人賞、歌唱賞、レコード大賞の3人が選ばれる瞬間というのがドキドキした。覚えているのは高橋圭三が司会で仰々しい封筒からおもむろに受賞者を読み上げる。その緊迫感が何ともいえない。

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