アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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安倍首相辞任理由の「潰瘍性大腸炎」説を検証する(1)

9月5日、本紙の元に実に興味深い「投書」がメールであった。
そのタイトルは「安倍氏の2007年政権放り出しにおける“ニセ診断書”」となっていた。
ネタ元を守る義務があるので、詳細はいえないが、(学)慶応義塾の意思決定に関わっていた人物の関係者から。
その驚くべき内容は有料記事部分で明かすが、本紙がそうするのは、決してその内容を鵜呑みにしたからではなく、同じく詳細は明かせないが、その後、慶応大学医学部、安倍首相担当医関係者などにも取材した結果、信ぴょう性が高いと判断したからだ。
安倍首相が持病の「潰瘍性大腸炎」で1回目の辞任をしたのは07年9月26日のことだ。
その前、安倍首相はすでに辞任表明し、9月13日から東京・信濃町の慶応大学病院に入院していた。
そして9月24日、安倍首相は病院内で担当医同席で記者会見(冒頭写真=「北海道新聞」9月25日朝刊より)。
病院側は入院した13日午後記者会見し、首相の症状は「機能性胃腸障害」と診断したことを明らかにしていた。そして、24日の首相記者会見で担当医・日比紀文内科学教授(当時)はその機能性胃腸障害の病状に関し、「5キロ減った体重は入院前から10日余りたって全く戻っていない」と説明。退院の見通しが立たないと明かした。
このように、そもそも病院側の診断は「潰瘍性大腸炎」でないのだが、ともかく首相の職務が務まる状況ではないとフォローしたのだった。
この1回目の辞任時の状況を思えば、2回目の辞任時も今回は入院こそしていないが、同じく「潰瘍性大腸炎」が理由になっている(横写真=『週刊文春』9月3日号)のだから、辞任会見に担当医が同席、そうでなくても、慶応病院側が診断結果を示し、やはり首相の職務に耐えられないとフォローしてもいいのではないか(現在の担当医は前出・日比氏の弟子。日比氏は13年名誉教授に)。
というより、本紙既報のように、官邸側は辞任会見時に同席を要請したが断られたとの情報さえ得ている。
では、その差はいったい何なのか?
実は冒頭で紹介した「投書」メールはその疑問を説く内容なのだ。

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