本紙・山岡はもうかれこれ30年近くいろんな取材をしているが、これほど露骨に代議士、それも現在、大臣の名前を出して、暗に圧力をかけられたケースはない。
詳細は追って報じるが、本紙は千葉県野田市の約1万300坪の土地(冒頭写真の黄色マーカー部分)をある東証1部上場企業が購入し、物流倉庫を建設しようとしていることに関して告発情報を得た。
というのは、この東証1部上場企業が購入しようとしている土地の一部を、反社会勢力との疑惑がある会社が購入しようとしていると。
それではマズイので、その東証一部上場企業とルートを持つ告発者は、その反社疑惑企業を抜かし、前の所有者から直に東証1部上場企業が購入できるように骨を折ってくれと頼まれたという。
頼まれた相手は、前の所有者と代議士(現大臣)の親族ら。
ところが、結局、前の所有者らは反社疑惑企業に転売した挙句、告発者に対し、この間動いた費用を一切払わないどころか、立て替えた弁護士代さえ返さないという。
そこで、本紙はそれらの事実を確認すべく、代議士(現大臣)の親族、それに前所有者に質問状を出した。
すると、その代議士(現大臣)の親族から、本紙編集部に電話があった。
以下は、その恫喝としか思えない核心部分を、音声記録から抜粋したものだ。
「私、代議士にいいますけど」
「内容が違うんじゃあ、それこそ、私は大臣にいって、警視庁に訴えるようにしますよ。こんなんで(私の)名前出て来たんじゃみっともないよ。ちゃんと書いていればいいけど」
「うちの代議士にもいいますよ」
「デタラメ過ぎてさ、逆に(取材申し込みの手紙を)私受け取ったら、警視庁の公安来るから、呼んで逆にやります(告訴?)けどね」
――公安?
「警視庁も来ますから。よく。いろんな不動産屋の調査とか何とかで」
この代議士(現大臣)の親族、本紙が出した質問状は受けとらず(不在のため戻って来た=上右写真)、前の所有者の方が受け取った質問状を転送してもらったそうで(2人に出した質問内容は違うのに)、上記のように一方的にデタラメといい、かつ、大臣の存在をわざわざチラつかせ恫喝して来たのだった。
今年6月半ばのことだ。