アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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兵庫県川西市の市立総合病院巡りーー疑惑、疑問点続出も新病院建設を強行(白紙撤回署名2万名以上)

本紙では19年5月、兵庫県川西市の新病院建設を巡る闇について報じている
川西市は、老朽化を理由に、市の北部にある現市立病院(250床)を、市の南に新たに土地を購入(17億円で)しそこに新病院建設(400床)を目指している。ただし、新病院の運営は市内の医療法人「協和会」が指定管理者になり担当する。
この「協和会」が指定管理者になるのが正式に決まったのは17年11月。ところが、すでにその3年以上前から新病院建設地がどこになるかわかっていて門前薬局用に土地を買収する動きがあったことが判明(約200坪。その後、同地を協和会が購入。さらに前回記事後判明したことだが、建ぺい率の関係で、この土地が病院建設には必要不可欠になり協和会が無償貸与することに)。また、門前薬局利権を当て込んだ土地購入詐欺話も発生。この件を調べると、この新病院建設契計画をぶち上げた前市長(18年10月退任)と協和会との癒着があり、その協和会の利益のために新病院建設が計画された重大疑惑があるという内容だ。
 そして、いま地元ではこの新病院計画を見直す声が高くなっているが、市側(越田謙治郎市長=右写真)は強行しよとしている。
すでに19年2月には、現在の「川西市北部に総合病院の存続を求める会」が、新病院計画の再考を求める要望書への2万191筆の署名を集めて市長に提出している(冒頭左写真。同右写真は現市立病院)。
この2万筆を超える数字、川西市の人口は15万6000名ほどだが、選挙に行く=意思表示をする人は有権者の半分ほど(6万人台)であることを思うとかなりの数といっていいだろう。
この新病院建設計画見直しの理由は、きな臭い癒着疑惑以外にも数々ある。この間のこの事業費の拡大、その負担の重さもその一つ。
当初は総事業費176億円といわれていたのが100億円近い274億円に増大。銀行利子を入れれば実際の負担は355億円以上。協和会側がその半分を負担し、国からの財政支援分もあるが、それでも市の負担は約50億円。市の厳しい財政事情を考えると決して軽くない。

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