「クレアホールディングス」(1757。東証2部。東京都港区)の株価が暴騰している。
これまで20円台をうろついていたところ、先週6月4日(木)には3日(終値25円)に比べて出来高は40倍以上になり35円(終値)、翌5日(金)は出来高90倍にもなり65円(終値)と、たった2日で株価は2・6倍にも(冒頭写真=クレアHDの株価チャート)。
まさに大暴騰だ。
その要因は、6月3日にクレアHDが、子会社「クレア」が「ジールコスメティックス」(大阪市北区)なる会社と同社商品販売に関する売買基本契約書を締結すると決議したとIRしたことにあった。
ジール社は、ダチョウの抗体を原料とする化粧品や日用品の製造販売をしている。
現在も新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される状況だが、ジール社は今年3月、ウイルスのスパイクたんぱく質に吸収する性質を持つダチョウ抗体を配合したスプレーを開発したという(下写真はその商品)。この注目商品をクレアHDの優れた商社機能でどんどん売るという。
このダチョウ抗体、塚本康浩・京都府立大教授が研究し、2008年にダチョウの卵で作るインフルエンザなどの抗体を染み込ませたマスクが開発されこれまでに累計約8000万枚も売れているなどとコロナ禍のなか、「ガイアの夜明け」(テレ東)などで報じられたものだから、新型コロナにも効くのではないかと話題になっていた。
とはいえ、クレアがジール社と結んだのはあくまで基本契約書。しかも、新型コロナも含めたウイルスのスパイクたんぱく質に吸収する性質を持つ=新型コロナが不活性化=効くといっているのはあくまでジール社自身(ただし共同開発者が前出・塚本教授とのこと)。設立2011年1月、資本金6000万円の小さな新興企業に過ぎない。
失礼ながら、クレアHD(旧「千年の杜」、旧「東邦グローバルアソシエイツ」の過去の実績を思えば、また仕手材料をぶち上げたに過ぎないと思われても無理ないだろう。
だが、本紙に情報提供して来た事情通氏は、これを契機に今後、クリアHDはさらに高騰すると見る。
そして、それにはあの「ZOZO」創業者で前社長・前澤友作氏も関係して来るからという。
そう、つい先日、新型コロナの影響を受けたひとり親1万人に1人10万円支援する「前澤ひとり親応援基金」をぶち上げたと思ったら、東京国税局から約5億円の追徴課税を受けるなど何かと話題、お騒がせのわが国有数のお金持ちのことだ。
いったい、なぜこんなところに登場するというのか!?