
「恨みと羨望と嫉妬と後悔にまみれた人生も味わい深いのではないかと思う」ーー中島義道は『不幸論』で書いている。大森荘蔵はいう。「世界は刹那滅的なのである」と。老爺の枯淡は理想である。だが独り身の老人は屈託を抱え韜晦の気分に沈んでいる。貧寒老人の「たずきの道」もまた険しいのだ。


蛇足ながら、この「警視庁公安の汚点」ともいえる「フレームアップ事件」の被告には公明党代議士の息子などもいたが、A級戦犯である担当の東京地検公安検事はのちの公明党代表である。それは「いかんざき」と大いに嗤っていい。
「長枕」になってしまった。霞んだ記憶から「過去」を逍遙していくつかのトピックを記そう。