アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「電算」社長解任などを求める第2位株主の真の狙いとは!?

 信越地盤の情報処理・システム開発中堅「電算」(3640。東証1部。長野市)は5月7日、同社HPで「株主提案に関する書面受領のお知らせ」を掲載した。
それによれば、第2位株主の「トーテックアメニティ」(名古屋市西区)から、6月開催予定の同社定時株主総会における株主提案の書面を受け取ったとのこと。その提案事項は2つあり、①取締役定年制度導入(満60歳まで)、②役員の報酬開示(個々の取締役と監査役の報酬、役員賞与額について)とのことだ。
このトーテック社、19年12月、今年3月と2度に渡り臨時株主総会の招集を請求。その目的は今回の①②に加え、19年3月期が最終赤字になったことなどを理由に轟一太社長(冒頭社長)の解任を求めるものだった。だが、電算側は定時株主総会の時期が近いなどを理由に2度とも応じなかった。今回、なぜ轟社長の解任を入れなかったのかとも思うが、轟社長は現在73歳。定年制度導入が通れば社長を辞めざるを得ないので省略したということか。
とはいえ、このト―テック社の今回の株主提案の理由を見ると、電算の株主構成は「信越放送が38・21%と高く、代表取締役社長の轟一太は同社出身、社外取締役には同社代表取締役会長がいる。業績不振にも関わらず長期に渡り安定的な地位を確立しており、企業価値向上のためではなく、自らの保身のためのガバナンスであるといわざるを得ない」旨、述べるなどなかなか過激で、まさに企業価値を上げるための「物言う株主」といった感じもする。
このトーテック社が電算株を買い出したのは2013年12月から。
そして16年5月までに約17億円を投じ、一時は14・5%まで持株比率を上げていた。
それにしても、このトーテック社の物言う真の狙いは額面通り受け取っていいのだろうか?

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