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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第18回「大林宣彦監督作品から『テケテケテケ』のGSへ」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 大林宣彦監督の死で追悼記事も沢山出て、つくづく偉大な映画監督だったなとあらためて思った。映画は10数本は観ているけど、順位をつけるとしたら、1位『転校生』(1982年)、2位『異人たちとの夏』(88年)、3位『さびしんぼう』(85年)かな。いずれもSF、ファンタジー、幻想、怪奇、青春、ラブロマンス、郷愁が詰まっている傑作揃いで、今観直しても新鮮だよ。それとは別に個人的に好きなのは、『青春デンデケデケデケ』(92年)だね。これは香川県を舞台にしたエレキに夢中になる高校生たちのドラマ(原作・芦原すなお)の映画化で、大林監督らしいローカル青春ノスタルジーものとして、みずみずしく、甘酸っぱい感傷があふれる快作だ。
 このデンデケデケデケというのは、当時(映画では1965年)大流行したエレキギターのテケテケテケを表したもの。こちとら小学生だったが、ベンチャーズの登場ですっかりとりこになり、大きなステレオのある友達の家に行って、「ダイヤモンドヘッド」「十番街の殺人」「パイプライン」「急がば回れ」なんてのを大音量で聴いて、「テケテケテケ」と口マネしてたったわけさ。
友達の兄貴が高校生や大学生だったりすると、本物のエレキギター見せてくれ、「すげえな」と触ったりしてね。で、そんな郷愁に浸ってたら、なんとジャッキー吉川が亡くなったって(1938年生まれ)。あのブルーコメッツ! これまた和製エレキサウンドかつグループサウンズを語る上で、忘れちゃいけない、そのリーダー(ドラム)なのだ。
グループサウンズ(以下GS)といえば、タイガーズ、テンプターズ、オックス、ジャガーズ、ゴールデン・カップス、カーナビ―ツなんてのがおなじみだが、彼らは大体67~68年にかけて。先駆けになったのはブルーコメッツ、スパイダース、そしてワイルドワンズで66年(ビートルズ来日の年!)には、もう第一線で活躍していた。

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