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<*新連載* 漢方専門家・平地治美の健康の勧め>「第7回 夏バテの漢方処方」

筆者・平地治美(薬剤師。鍼灸師)。漢方の良さを伝えるため、日々の臨床では治療だけではなく自然治癒力を高めるための“養生”の指導に特に力を入れ、一般の人たちへの健康指導を積極的に行う。朝日カルチャーセンター新宿、津田沼カルチャーセンター等で「女性のための漢方レッスン」「舌診入門」「季節の過ごし方と食養生」などの漢方関連の講座を担当。和光治療院・漢方薬局(千葉市若葉区TEL043-232-6258)で治療。千葉大学医学部医学院和漢診療学講座非常勤講師。京都大学伝統医療文化研究班員。日本伝統鍼灸学会理事。漢方三考塾講師。著書に『げきポカ』(ダイヤモンド社)、『舌を見る、動かす、食べるで健康になる』(日貿出版)。

 夏バテを防ぐ“特効薬”はなく、日々の養生、生活習慣の改善で乗り切るしかありません。
しかし、いろいろと気をつけていてもいよいよバテて来てしまった、という時のための夏バテの漢方処方を今回は紹介しましょう。
【清暑益気湯(せいしょえっきとう)】
名前からして涼しげな処方です。
清暑”は暑さによる症状を清涼する、“益気”は気を益して元気を出すという意味です。
夏の暑い最中は、どうしても冷たいものや喉ごしの良いものが多くなりがちです。
冷たい飲食物によってまずダメージを受けるのは胃腸です。漢方では胃腸は単なる消化吸収のための臓器ではなく、生命の維持に必要な「気」を作る大切な場所と考えます。胃腸は冷えて湿気が多い状態ではうまく働きません。
また、強い冷房により自律神経が乱れ、ただでさえ少なくなっている気が体温の調整のためにフル稼働しなくてはならず、ますます気が少なくなります。
さらに、汗をかくということは、汗といっしょに気も漏れると漢方では考えます。
つまり、夏は胃腸で気がうまく作られず、さらに汗や冷房による温度差の調整のために気が消耗されやすい季節ということができます。

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