アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(169回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(2月10日~2月14日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は23,828円と、先週比+623円(前稿比▲622⇒▲214円→ +190円→ +194→ ▲160→ ▲206→ +669※12月2週目)の大爆騰となった。その後NYダウは、29,408ドルの史上最高値更新(※木曜)が行き過ぎだった観がでたのか、日経平均先物も23,687円まで押し戻されてしまっている。
先週は月曜日に、中国人民銀行による18.7兆円もの資金供給が相場に効き、その後も新型肺炎(コロナウイルス)の被害は拡大を続けたものの、米国の経済指標であるISM景況指数が、製造業・非製造業ともに良く、雇用統計も力強い結果となったことで、相場は、一気に楽観ムードとなった。
特に1月ISM製造業景況指数は、生産、新規受注、輸入のいずれもが50を越えてきており極めて強い形となった。昨年に米中貿易摩擦がひと段落し、これまで不透明感のなかで生産活動を見合わせていた企業の設備投資などの企業活動が再開された証で、雇用統計も同義であろう。そしてこの流れはもちろん米国だけではなく、世界的な潮流となり景気を押し上げそうだ。今後2月の景気指標などは、中国の新型肺炎の影響がでてくることは必至だが、前述したような動きが確認されたため、今後の先行きは明るい。
日本の株式市場に関しても、前週の新型肺炎(コロナウイルスショック)で大暴落となって週明け月曜日を迎えた際に、先物での出来高が極めて大きくなり株価指数は止まった感がしっかりと出ていた。その後、木曜日に日経平均株価指数が+554円高となった際にも、大きな先物の買いが入って出来高を押し上げていることが確認できた(※テクニカルの項で先物売買参照)。よって、相場は直近の最高値圏を上抜き、上昇を開始する蓋然性が大いに高まったといっていいだろう。
ただ、新型肺炎(コロナウイルス)の猛威は消えていない。感染者は爆発的にではなくジワジワ毎日一定数ではあるものの増えており、当初2月11日~13日あたりまでと想定されていた中国での企業活動の再開が長引きそうだ。また、まだ公になって1ヵ月程度にもかかわらずSARSの死者774人を越えてきたことにも警戒感を強めたいが、そもそも感染者の数自体がこれまでの新型疾患よりも多いこと、実態部分でまだ未知な部分が多いことから、経済への悪影響が心配される。また中国の実態が悪いことは、世界の消費量の半分を占める「銅」の価格推移からも容易に察せられる(※テクニカルの項参照)。銅は上げ相場に完全に乗り遅れている。
 もう1つしっくりこないのは「ラッセル2000小型株指数」の推移。この指数は米国での時価総額1001~3000までの2000銘柄の時価総額加重平均型の株価指数であるが、明らかに米国株の中で買われていない。テクニカルの項で後述しているが、4週連続の予想PERの低下となっており、不気味さを増しているように思える。これまでの相場経験の中でもこのラッセル株価指数が上値追ってこないと、時間差で「〇〇ショック」のような暴落が起こることが多く、ここから1~3ヵ月程度は注視する必要がありそうだ。筆者は、先々週、そして先週の月曜日に直近安値を下回りそうだった「マザーズ先物」を大きめのロットで買い持ちしていることから、特に気になっている。

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