3月21日、イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故につき、防衛省は「中間報告」を公表した(写真=「毎日新聞」3月21日夕刊)。
大手マスコミは防衛省に配慮してか、あえて強調してなかったが、同報告で、事故前、見張り員は一人として艦橋外にいなかったことがわかった。
理由は「通り雨を避ける」ためだったという。
今回事故で図らずも露呈した自衛隊の弛んだ現状を憂い、敢えて本紙に情報提供してくれているプロ中のプロは、この中間報告をこう見る。
「私の言った最悪のケース、あの時、“見張りは一人として(艦橋外に)立っていなかった”ことがわかったでしょう。
通り雨で艦橋内に避難する? そんなこと、あり得ません。すべては、事実を隠蔽するための方便です。結局、皆、帰国を直前に浮かれ、当時、見張りを怠っていたということでしょう。だが、過失以前の、そんな基本中の基本も怠っていたことを公表したらさすがに自衛隊は凄まじいバッシングを受ける。そのため、真相を隠蔽することにしたとしか思えません」