昨年12月、東京地裁に提訴されたセクハラ訴訟(被告はセクハラをしたとされる社員と、その社員が働く上場企業)が関係者の間で話題になっている。
近年、セクハラ訴訟自体はそう珍しい話ではないが、それでも話題になるのはその内容だ。
まず、その回数だ。セクハラを受けたと主張する原告女性(30代)はその都度、メモを取っていた。当初、訴えるつもりはなく、その大半を処分してしまったと言うが、それでも証拠のメモが残っているとして訴えているごく一部の分だけでも36回に及ぶ。そして、原告は早くから会社上司に訴えていたそうだが、そのメモ分の約2年間、会社は一切是正に向けて対応しなかったという。