アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<主張>福田首相が言い出した「道路特定財源“全額”一般財源化」のまやかし

福田康夫首相が3月27日、道路特定財源の一般財源化を09年度から行うと、突如、記者会見したのはご存じの通り。
民主党のなかにさえ、これを小泉純一郎首相(当時)さえやろうとして断念した、自民党利権の「聖域」に踏み込んだとして評価する向きもあるが疑問だ。
福田首相のこの新提案を「道路特定財源の“全額”一般財源化」と報じるマスコミもあるが、誤解しないでもらいたい。この“全額”=ガソリン税などこれまで道路に使われてきた税金を、すべて他の財源に使うという意味ではもちろんない。
あくまで、道路に“特定”していたのがフリーになったということで、意地の悪い見方をすれば、やはりそれでも検討した結果、道路に優先的に使う必要性があるとして、いままで通り全額、道路に使うことだって理屈上は可能なのだ。
 そこまでいかなくても自民党道路族の古賀誠選対委員長(横右写真)や二階俊博総務会長(横左写真)などは、どう転んだって8~9割はこれまで通り道路に使えると思っているのではないか。
4月10日に政府・与党がまとめた道路関連法案などの取り扱いに関する合意案は、福田首相の新提案=道路特定財源の一般財源化を踏襲しつつも、「必要とされる道路は着実に整備」という文言を加え、道路族の意向を反映している。
また、河野太郎代議士を中心に自民党の中堅・若手代議士が福田首相のこの提案を支持しているが、その実現のために自民党総務会決議、閣議決定を要求しているのも、そうした裏づけがなければ、一般財源化は単に福田首相の提案に過ぎないからだ。

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