今週発売の『サンデー毎日』が、小沢一郎の強制起訴がそもそも構成要件を成してない=起訴できないシロモノだった、決定的証拠を披露している。
本紙はすでに10年10月27日、「小沢一郎『強制起訴』決議、本当に検察官意見聴取は議決前にされたのか!?」というタイトル記事を報じている。
強制起訴の議決をするに当たっては、検察審査会法41条で、その前に担当検察官に起訴しなかった理由を聞くことを義務づけている。
小沢氏の強制起訴議決は10年9月14日に成されたから、構成要件を成すためにはそれ以前に説明を聞いていなければならない。
ところが、本紙はその斉藤隆博・東京地検特捜部副部長(当時)が、いまから検審に行くと語った知り合い当人に取材。その当人から9月14日よりはるかに後の日だったとの証言を得たので、この記事を書いていた。
しかし、その重大証言は、皆が小沢バッシングに加担するなか、まったく無視されていた(唯一、平野貞夫氏が同様の証言を得、発言したことを本紙は昨年1月25日に報じている)。
ところが、このサンデー毎日の記事は、さらに物証で持ってその事実を裏づけたのだ。
本来なら、これは法治国家の根幹に関わる問題なのだから全国紙の1面で大々的に報じてもいい内容と思うのだが、そうならないところが、残念ながら、わが国は法治国家でないことを示している。