著書『反転』の出版などで話題の元東京地検特捜検事で弁護士の田中森一氏(63。右写真)を、当局が未公開株詐欺容疑で捜査中であることが、関係者の証言などからわかった。
昨年5月23日、田中氏の所属する大阪弁護士会は、田中氏を、弁護士業務停止3カ月の懲戒処分にしたと発表している。
大阪市内の男性に、東京都中央区に本社のある通信系会社T社の株券(左写真)を、「近く必ず上場する。1億円以上になる」などといって1株10万円、計1000万円で買わせたものの、株券の名義書換を行わず、返金にも応じなかったとして、その行為が「弁護士の品位を失う」と判断した結果。
当局が捜査を行っているのも、このT社の未公開株を巡る詐欺容疑と見られる。
田中氏は東京の商社「石橋産業」を巡る巨額詐欺事件で、許永中(イトマン事件ですでに懲役7年6月が確定し服役中)と共に逮捕され、現在、上告中。
2006年1月、高裁は懲役3年の判決を言い渡しており、上告棄却で服役するのは時間の問題と見られる。
だが、検察批判を繰り返すなどしていることから、こちらでも立件し、塀の中にいる時間を長くしようとしているのはまず間違いないだろう。(以下に田中氏直筆などの関連書類掲載)