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『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第39回「夜行バス乗るなら夜汽車を復活しろ」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 例の大事故で、深夜高速格安バスが話題になっているわけだが、まあ規制緩和の悪夢、目を覚ますべきはドライバーだけじゃない、安いからって殺到している客だろう。それにしても最近じゃ、この手のバス旅がやたらと目立つ。その一方で、気がついたら廃れてしまったのが夜行列車だね。
昔の歌謡曲の歌詞には、恋に破れた女が夜汽車に乗ってとか、かけおちしたカップルが夜汽車にとかいうシチュエーションが多かった。はしだのりひことクライマックスの「花嫁」(1971年)なんて「花嫁は夜汽車に乗って嫁いでゆくの?」だもんね。今だったら「花嫁は終夜高速バスに乗って嫁いで?」なんてことになるのか?しかし、よくよく考えてみたら、何で嫁ぐのにわざわざ夜汽車に乗るのか? 夜逃げでかけおちか、貧乏なのか、どうでもいいんだけど、夜汽車にはバスにはない風情がある。
 ところで、わしは中学、高校とも修学旅行の帰りは夜汽車だったのだ。中学が1968年、行き先は京都、奈良の定番コース。行きは品川駅始発の修学旅行専用電車(確か「日の出号」だったか)で、京都まで途中停車もないのに6~7時間もかかったのだ。これが帰りは、夜遅くに京都を立って、早朝に東京に着くんだが、座席が普通車の固いタイプだからくたびれるんだ。格安高速バスの座席が天国だっていうくらいさ。高校(1970年、2年生)では、さすがに行きは新幹線だったが、帰りはまたも夜汽車だもん。貧しいというか、長閑な時代だったわけだよ。

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