アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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農協組合長解任にーー「セイクレスト」が振り出した30億円約束手形のカラクリ

 上場廃止になった不動産会社「セイクレスト」(大阪市)が30億円もの約束手形を、紀北川上農協(和歌山県橋本市)に振り出し(冒頭写真)、農協組合長(当時)が公印を押して裏書きしていた(昨年12月28日。以下に、その裏書き部分を転載)件、すでに5月18日に全国紙が報じ、当時の組合長は5月17日付けで解任された。組合は刑事告訴も検討としている。
もっとも、その30億円の約束手形、前組合長がセイクレスト側から4月30日に回収、すでに農協が保管し、実害はなかったとされるが、なぜ、こんな巨額の約束手形が農協に出されたのか、その経緯はいまも不明とされる。
だが、本紙は関係者からその全体像を聞くことができた。
そもそも、既報のように、セイクレストが振り出した約束手形をセイクレス側が持っていたことがおかしいだろう。そう、これは何らかの弱味を握られたか、バック・リベートに魔がさした前組合長が公印を押して協力し、架空の取引額を書き込んだ「融通手形」だったようなのだ。
そして、セイクレストはこの手形を信用の道具に使い、資金を調達しようとしたと思われる。
だが、そのためには、その額に見合った何らかの事業計画があるとの建前にしておかなければ信用付けにならない。それはどのようなものだったのか?
実際に、その本物と思われる手形を見せられ、話を持ち込まれた関係者が証言する。

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