アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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その顔ぶれに仰天――東電労組が研修会に呼んだ2人の講師

東京電力には「東京電力労働組合」(東電労組。東京都港区)という労働組合がある。組合員数は約3万2000名。
本紙はこの東電労組の政治団体「東電労組政治連盟」の内部資料を入手した。00年10月、同連盟と同労組研修センターが2泊3日で研修を行った際の日程表(以下に転載)だ。
10年以上前のものながらこれを取り上げたのは、東電労組のタカ派ぶり(と御用組合体質)がよく現れているからだ。
この研修では、2人が講師として呼ばれており、中日の10月12日(水)、各々2時間の講演を行っている。この2人、労組にはおよそ似つかわしくない政治信条の持ち主と思われるからだ。
もっとも、東電労組の所属単産のことを思えば不思議ではないかも知れない。東電労組が属するのは「全国電力関連産業労働組合連合会」(電力総連)。1956年まで「電気を国民の手へ」をスローガンに掲げ、ストライキを行って資本に対決した「日本電気産業労働組合」(電産)があったが、分裂し、資本の介入で作られた第2組合が電力総連。したがって、原発についても一貫して推進派で、電力総連の現在の会長は東電出身だ。そして東電労組も労資協調路線でやって来たという。
一方、東電政治連盟は潤沢な資金を誇っている。最新の収支報告書(昨年2月提出)によれば、年間の収入は実に約2億6000万円。組合員の会費などが主な収入だ。
その大半は電力総連と、全国に張り巡らされた東電労組支部に寄付ないし分配されている。
先の統一地方選では19名が支援を受けたとされる。ちなみに、昨年2月提出の収支報告書によれば、共に東電労組出身の角田修一前橋市議候補に約50万円、石渡ゆきお横浜市議候補に約252万円が寄付されている。
(冒頭写真=最近、東電労組が40億円のキャッシュで買い取ったという浜松町の旧ソノコ本社ビル。あの“美白”で一世を風靡した故・鈴木その子が所有していた。上写真=東電労組政治連盟の収支報告書の飲食支出覧。労働貴族ぶりが窺える)

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