すっかり報告が遅くなってしまったが、去る5月16日、東京都千代田区永田町の参議院議員会館地下1階の集会室で、『週刊金曜日』11年12月16日号に、東電原発利権に食い込んでいるとされるフィクサー・白川司郎氏の記事を書いたところ、慰謝料など6700万円を求めて提訴されたジャーナリスト・田中稔氏を励ますと共に、これを契機に、嫌がらせ訴訟(スラップ)に対抗するジャーナリストと市民の組織を立ち上げようということで1回目の集会が持たれた。
今回の提訴を、田中氏はむろん、関係者がスラップ(SLAPP)と見るのは、提訴されたのは執筆者の田中氏だけで、出版元の「週刊金曜日」は訴えてないから。幸い、週刊金曜日は編集長もこの集会に駆けつけ、全面支援を表明しているから幸いだが、この結果分離されると、執筆者は訴訟準備の労力はむろん、金銭的にも弁護士費用の工面など厳しく、疲弊し、記事の内容以前に「白旗」を上げる可能性だってあるからだ。
本紙・山岡も、この会の呼びかけ賛同人に名を連ねると共に、当日、過去、何度もスラップ訴訟を提起された体験者として挨拶をさせられた。
(冒頭写真=提訴された田中氏・左側と、米国におけるスラップ訴訟の実態などを報告したジャーナリストの烏賀陽弘道氏)