本紙で何度も問題点を指摘して来た、結婚式場を運営するマザーズ上場「モック」(本社・東京都中央区。山田信房社長=写真)がついに最後といってもいい大バクチに出た。
9月7日、10月30日付で10株を1株に併合すると発表したのだ。
そんなことをする最大の理由は、同日付で発表した投資ファンドを割当先とする59億円もの新株予約権発行と連動してのことだろう。
モックの現在の株価は8680円(9月7日終値)。
これと同額で発行するとすれば、新株予約権の行使価格は8680円×10=8万6800円ということになる。
ところが、実際の行使価格はたったの1万5000円でいいとしているのだ。そのディスカウント率は実に約83%にもなる。
同社は「今回の資金調達は当社の時価総額(約12億円)を大蒲に上回る金額であり」、このような状況を考慮した結果、投資ファンドには「特に有利な条件で発行」することにしたというが、説得力がない。