アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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モックの呆れ果てた10・1株式併合

 本紙で何度も問題点を指摘して来た、結婚式場を運営するマザーズ上場「モック」(本社・東京都中央区。山田信房社長=写真)がついに最後といってもいい大バクチに出た。  9月7日、10月30日付で10株を1株に併合すると発表したのだ。  そんなことをする最大の理由は、同日付で発表した投資ファンドを割当先とする59億円もの新株予約権発行と連動してのことだろう。  モックの現在の株価は8680円(9月7日終値)。  これと同額で発行するとすれば、新株予約権の行使価格は8680円×10=8万6800円ということになる。  ところが、実際の行使価格はたったの1万5000円でいいとしているのだ。そのディスカウント率は実に約83%にもなる。  同社は「今回の資金調達は当社の時価総額(約12億円)を大蒲に上回る金額であり」、このような状況を考慮した結果、投資ファンドには「特に有利な条件で発行」することにしたというが、説得力がない。  既存株主の約8割は10株未満しか所有していないため、今回の株式併合で保有機会を失う。そこに持って来て、投資ファンドに8割以上も安値で売り渡し、おまけにその発行株式数は既存の株式数の実に約30倍というベラボーな多さのため、既存株主の持分割合は無きに等しい割合まで低下してしまう。  実際、東証は「市場に混乱の恐れ」ああるとして注意喚起している。この注意喚起は東証の規定に基づくものだが、2006年12月の規定設置以来、初の公表処置。  以上見てくると、今回のモックの行為は、既存株主に対する完全な裏切り行為といってもいいだろう。 それだけに、9月26日の株主総会で特別決議を経なければならないが、会社側としては、この条件でないと資金調達が出来ず、そうなれば倒産=株は紙くずになるといわれれば、結局、既存株主は同意せざるを得ない。そう同社経営陣は目論んでいるのだろう。  では、そんな究極といってもいい有利な条件で引きうける投資ファンドとは何者か。  設立は今年5月、しかも本店所在地は香港となっており、今回の新株予約権引き受けのためのただのハコといっていいだろう。  ここからは推測だが、これまでもモックの増資に怪しげな人物が接近していたことを思えば、この実際の投資家のなかに闇社会関係者がいたとしても決して不思議ではない。  同社はこの投資ファンドは当社株式を3年間継続して保有するというが、その語尾が「する」と断定しているのではなく、「方針である」といっているところに注目したい。要するに、あくまでそのつもりだといっているに過ぎない。  実際、3年間も保有していて旨みはないわけで、行使価格の1万5000円は安いと判断する仕手株好きの一般投資家の買い需要は多いだろうから、投資ファンドは行使したら小分けにしてさっさと売却してしまうことだろう。  しかも、ここまで来ると、会社側と投資ファンドとの間に密約があっても不思議ではなく、行使価格の59億円がモック側にそのまま入るかどうかも疑わしい。  こうしたことを考慮すれば、もはや同社についてはどんな非常事態が起きてもおかしくなく、一般投資家はもはやモック株には手を出さないのが賢明だろう。 ○以下、過去の本紙の株式併合記事(参照のこと) (1)「株式併合」を使った錬金術(軽貨急配、オックスHD、ヒューネット、アライヴ)」 (2)オックスHD、落合社長の自社株購入中止は本紙指摘が要因か…

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