アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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米軍普天間飛行場移設問題――地元が沖合い修正にこだわる本当の理由

大手マスコミ既報のように、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先は2006年5月、額賀福志郎防衛庁長官時代、沖縄県名護市辺野古V字案(左航空写真参照。V=2本の滑走路のこと)で日米合意。地元も基本合意していた。  ところがその後、名護市や沖縄県はその場所を沖合いに出す修正案を提示。未だに結論は出ていない。  地元は沖合いに出す理由として、周辺集落への飛行機やヘリの墜落事故、騒音のリスクを軽減するためと表向きは語っている。だが、試験飛行の結果、どちらでも騒音は変わらないとの結果が出ているし、墜落のリスクは限りなく小さい。それより沖合いに出すことでジュゴンのエサとなる藻場の喪失面積が2倍になるなど環境破壊が確実に大きくなることがわかっている。  では、それにも拘わらずなぜ、地元は沖合い修正にこだわるのか。 (右写真は辺野古現地の反対派の現地本部。左の航空写真左端黄色マーカー部分にある)   結論を先にいえば、利権の問題なのだ。  実は沖合いに出せば辺野古リーフ内の埋め立て面積は3倍になるが、総工事費は政府案と大差ない。  だが、政府案の場合、大浦湾の水深30Mの場所にかかる。これに対し、地元修正案だと水深10M以下の浅瀬の埋め立てとなる。 「水深30Mとなると技術的に高度となり結果、埋め立て工事を本土のゼネコンに取られてしまう。だが、修正案なら県知事や市長と懇意な地元土建や砂利業者が大きな利権に預かれる」(地元事情通)  沖合い修正案となれば、辺野古岬沖の長島はコンクリート地盤の代わりにされ、同島の鳥類の繁殖地は消滅する。また、すぐ隣の平島はタコや貝類の豊かな魚場だがこちらも大打撃を受ける(左写真の黄色囲み部分=右から平島、長島)。  国は基地(移設)反対の声を抑えるため、名護市にこの10年間で2000億円以上の国庫補助金をバラ撒いて来た。  いまでも沖縄県民の約70%は辺野古への移転に反対。この利益に預からない地元民も本音は反対のはずだ。だが、この間の利権で味を占めた一部の集団が地元で政治力を握り、さも沖合い修正案が地元の民意であるかのように振舞っている。 「ベストなのは、ずっと反対し続け、毎年今後も200億円の補助が出続けること。どうせ移設するなら、利権が大きい沖合い修正案でということ。利権屋と化した彼らには、本土の進出企業以上に自然破壊など眼中にない。嘆かわしいことです」(同) (右写真は基地移転で大きな影響を受ける辺野古漁港)…

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