アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<新連載>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』(第6回)「邦画での警察の描かれ方」

 筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 前回に引き続き、警察・刑事ドラマの昔と今であるが、映画化された『SP』やNHKの『外事警察』あたりが、リアリティ&荒唐無稽パターンのきっかけだと思う。確かに、ひと昔前の、「人情刑事」ものや、「スーパー刑事」ものにはない斬新さはあるが、どうももう一つ、グッと迫るものがない。その理由はどうも警察が相手にする犯人側というか犯罪者・組織、得体の知れないエイリアンでも超能力者でも何でもいいけど、そこがどうも魅力が薄い。おまけに、警察官(大体、刑事だが)の側も「影」がほとんどないからだと思う。
 その昔、1970年代を中心に、映画でもテレビドラマでも、面白い警察ものが結構あった。主人公の刑事・警官役だけ追ってみても『県警対組織暴力』(菅原文太)、『やくざの墓場』(渡哲也)『やさぐれ刑事』(原田芳雄)、『野獣刑事』(緒方拳)、『その男、凶暴につき』(ビートたけし)、『0課の女・赤い手錠』(杉本美樹)などなど。さらに、主人公ではないが、やくざ以上に悪徳ぶりを発揮する『反逆のメロディー』(青木義郎)、『博徒斬り込み隊』とか、ずっこけ警官ものでは『暴走パニック大激突』(川谷宅三)も見逃せない。

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