東京電力は3月30日、清水正孝社長(66)が体調不良のため緊急入院したと発表した。
当面は勝俣恒久会長(71)が社長職を代行するという(冒頭写真=「毎日」31日朝刊一面)。
日を追ってますます深刻さを増す福島原発の放射能漏れ事故だが、その根本原因として、首都圏の電力供給独占=国策企業状態のなか、本来はそれ故に一層、万一事故の際の影響を考え、慎重にも慎重を期さなければならないところ、逆にその状態に胡座を掻き、危機管理意識が乏しかった点にあることは、今回事故が見事に証明しているだろう。
こうしたなか、本紙は本日、勝俣会長の自宅を覗いて来た。
その自宅は、まさにこの東電の奢れる体質を象徴するような超豪邸だった(以下に写真掲載)。
そして、その自宅前に簡易詰め所(=横写真)があり、警官が24時間体制で警備にあたっているではないか。
現場の警官に尋ねると、今回の福島原発事故発生以降、この状態だという。
確かに、これだけの事故を招けば、会長宅に押しかける者がいてもおかしくないだろうが、いま風にいえば、それはまさに「自己責任」。そして、東電はあくまで一民間企業に過ぎない。その会長宅をなぜ、我々の税金で守らなければならないのか?
その一方で、本日、東電と原子力安全・保安院に抗議の申し入れ行動をした学生3名が、警視庁公安部に逮捕されている。
何とも腑に落ちないのは、本紙だけだろうか。
その勝俣会長は東京大学経済学部卒業と同時に東京電力へ。96年6月に取締役企画部長。02年10月から08年6月まで社長を務め、以降、会長に。