9人が死亡した笹子トンネル(山梨県大月市)の天井板崩落事故は、天井板を支えていたボルトが腐食して破損したのではなく、ボルトを支えていた接着剤に問題があったこと、さらに、同様の接着剤を使った事故が米国で起き、施工不良や点検不備が指摘されていたにも拘わらず、中日本高速は何ら対策を立てていなかったことも明らかになった。(冒頭写真=「毎日」12月11日夕刊)
専門家によれば、接着剤を使ったものは「ケミカルアンカー」といい、他の「打ち込みアンカー」などに比べ強度が弱く、また経年劣化も激しいという。
素人が想像しても、何トンもの天井板などを天井から垂れ下がったボルトが、天井にねじ込まれたりしているのではなく、ただ接着剤だけで支えられていたのだ。「本当か?」と驚いて当然だろう。
なぜ、中日本はこんな接着剤方式を使用したのか?