福島第一原発の収束作業に従事する労働者が、線量計を鉛カバーで覆い、正確な被ばく線量の測定をしなかった「被爆隠し」問題が発覚したのは今年7月ーー。
これに関連して12月7日、福島労働局富岡労働基準監督署がようやく「アクセス青森」(青森県おいらせ町)を労働安全衛生法違反で書類送検した。
さらに厚生労働省が、アクセス青森を含む下請け会社8社(東京エネシス、ビルドアップなど)について、「偽装請負」状態で働かせていたとして是正指導する方針を固めた、と報道されている(冒頭写真=「朝日」12月9日記事。他の主要マスコミは報じず)。
被曝隠し問題を契機に、原発の下請け労働者が置かれている劣悪な労働環境に注目が集まり、ようやく行政指導が入る形となった。
これまで東京電力は「元請には法令順守を求めている」等とすべての責任を下請け側に負わせつつ、ろくに調査もしないで「違反事例はない」として来た。