著者の河野通文氏は元GI調教師。1991年に調教師となって以後、三浦皇成騎手を育成する等、その手腕を発揮した。ところが2011年9月、「暴力団との交際」を理由にJRAから調教師免許を剥奪され、競馬会を去って1年が過ぎた。
それに至る真相をありのままに綴りながら、競馬会への思いや三浦皇成騎手との思い出、さらには競馬に勝つための方法を述べたのが本書だ。
三浦皇成騎手と言えば、数々の新人記録をもつ名騎手。「愛弟子」三浦騎手との出会いから、伝授した「三つの教え」、活躍する三浦選手への思いが述べられている。
他方、競馬に勝つために馬や騎手をどう見極めればよいのか、といった実践的アドバイスも。「元気な馬」を区別するポイントが何点か上げられている。競馬ファンにとって興味津々だろう。
そしてやはり気になるのは「暴力団との交際」の真相だ。