一昨年、実に4300億円もの負債を抱えて破産した、元祖・和牛商法の「安愚楽牧場」(当初は「安愚楽共済牧場」)ーー。
同様のシステムを謳った牧場が、90年代半ば以降に次々と経営破たんし、経営陣が逮捕された事例も少なくない。そのため、和牛商法=詐欺商法ともいわれるぐらいだが、安愚楽牧場は事件化はしていない。
しかし、実際は出資金に見合った数の牛を購入してなかったことが明らかになっており、一部被害者は旧経営陣を詐欺容疑で刑事告訴しているほどだ。
ところが、民主党の海江田万里代表(=冒頭写真。63)は、経済評論家時代の90?92年ごろにかけこの安愚楽牧場の名前を上げて記事や自書で度々推奨していた。そのため、一部被害者が損害賠償を求め(総額約1億5000万円)東京簡裁に民事調停を申し立て。しかし、海江田氏は払いを一切拒んでおり、このまま行けば次回2月5日を持って和解は不成立になり、損害賠償請求事件として舞台を東京地裁に移し、本格的に争われる見通し。
そうなれば、民主党代表が被告として、法廷で尋問されるという不名誉な事態は避けられないだろう。
それにしても、海江田氏、どんなレベルで安愚楽牧場を勧めていたのか?
以下に、その代表的な記事2つを転載したが、結論をいえば、法的責任が認められるかどうかはともかく、一般人の感覚を持ってすれば一線を超えていたといわれても仕方ないレベルだったことは確かだろう。