アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<書評>『オウム事件17年目の告白』(上祐史浩)

 あの地下鉄サリン事件から17年ーーオウムの幹部で、麻原彰晃死刑囚の側近だった上祐史浩が初めて綴ったなかには、「天皇ポア計画」まであった。
内容が内容だけに、そのことだけが強調される向きもあるが、その動機になったかも知れないと上祐も述べている事実の方がもっと衝撃的だ。
麻原がほとんど視力がなかったことはご存じの通りだが、実はその原因は水俣病だったというのだ。
麻原は水俣病の被害地域である熊本県八代市の出身。水俣病が視覚障害をもたらすことは知られており、麻原の兄は全盲。2人は水俣病の被害者認定を申請したが認められなかったという。
その水俣病の原因である水銀を垂れ流したのは「チッソ」であり、まだ垂れ流していた時期の社長の親族が天皇家に嫁いでいるのはご存じの通り。
上祐は天皇ポア計画は、「もしかしたら、それが影響したのかも知れない」と綴っているのだ。

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