年金問題が連日、マスコミを賑わしている。国会会期延長が決まり、自民党はこれで年金問題に関する国民の不満が和らぐと見ているかも知れないが、それは甘い。
本書は約3年前に刊行されたが、厚生労働省、社会保険庁、そして政府・自民党が我々から集めた年金をいかに食い物にして来たかが詳しい実例と共に紹介されており、まったく古さを感じさせない内容だ。
疑うことが仕事といってもいい本紙・山岡さえ、そこに書かれている実例は、「ここまでやるか」と絶句したほど悪質な内容のオンパレード。
いま、問題になっている納付記録漏れなど彼らの犯罪のほんの一角に過ぎない。
岩瀬氏曰く、「そもそもいかに集めるだけ集め、それを自分たちの利権にするかしか年金官僚は考えていないのですから、納付記録漏れは当然の帰結とも言えます」。