冒頭記事(「毎日新聞」6月1日)のように、5月31日、山形県鶴岡市の実家と事務所を全焼させた右翼団体幹部・堀米正広被告(66)に対する一審判決が山形地裁で言い渡された。懲役8年。
現住建造物等放火事件の最高刑は死刑もある。元自民党幹事長という要職にあった現役代議士の実家等を全焼させたにしては軽いとの見方もある。だが、堀米被告は決行時、「ごめんください」と声をかけて室内に侵入、誰もいないことを確かめた上で放火したと主張しており、その分、割り引かれたということだろう。
この間の公判には全国の右翼団体関係者等が多数傍聴に押しかけ、また堀米被告宛の激励の手紙は軽く3桁に上るそうだ。弁護側は「政治的信念から決起した」旨主張しており、「右翼の鏡」と評価する向きもある。
だが、堀米被告の右翼団体での活動歴、また同団体の活動歴などを見ると、その主張は極めて怪しい。また、例え信念からだったとしても、そんなことが評価されていいわけもない。