アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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ヒューネットが使った「優先株発行」という錬金術

 “危ない上場企業”の代表といってもいい、ジャスダック上場不動産会社「ヒューネット」(本社・東京都北区)。
昨年12月には100億円のMSCB(転換価格修正条項付新株予約権付社債)を決定(今年5月25日現在の転換率は63%)。その前年にも50億円と67億円の転換社債型新株予約権発行(共に転換率100%)と立て続けに資金調達している。そこに持って来て今年3月23日には、前代未聞といっていい業績予想の大下方修正を行い、さすがにもはや新たな資金調達は無理かと思っていたらやってくれました。
5月25日に発表されたその計画調達資金は実に100億円。いまさら誰から、どんな手法でと思っていたら、相手は米ヘッジファンドで、やり方は「優先株」発行というものだった。 他の“危ない上場企業”でも、話題のMSCBによる調達方法は限界になって来ている。大幅な転換価格の下方修正は株の大幅な希薄化を招き、既存株主の強い反発を買うだけでなく、MSCBの引き受け手が、株価の上がった時に一般株主に小口化して売り払うことをより困難にさせてもいるからだ。
こうしたなか、「優先株」発行というやり方は、今後、他の“危ない上場企業”でも採用するかも知れないだけに、なおさら注目の方法といえる。

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