アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

ファミリー企業の訴訟で浮かび上がった、腐敗極まる旧郵政利権の実態(第1回)

冒頭に掲げたのは、2005年12月1日に東京地裁に提訴された「訴状」のコピー。  原告の(財)「郵政福祉」の前身は旧名「郵政互助会」で、郵政利権の総本山的ファミリー企業だった。  というのも、同企業は旧郵政省職員から毎月給料の一定額を天引きし、その集めた膨大な資金を株や不動産などで運用し、退職時に利益を付けて退職金として支払うことを目的に設立されたからだ。  一方の被告は2名いるが、メーンの「弘信観光」は原告が潤沢な資金で持って建設したホテルなどの経営を行っている、いわば原告傘下の企業。  この訴訟の内容は、原告は所有する3つのホテルの経営権を被告(もう一人の被告は連帯保証していた関係にある)に譲っていたが(その代わりに賃貸収入をいただく)、その賃貸金の一部約8500万円を支払えという建物賃料等請求事件。  それにしても、同じ旧郵政ファミリ企業同士なのに、なぜ訴訟にまで発展したのか。  それは2005年に民営化を睨んで、旧郵政互助会は他の関連2団体と合併、その結果、出来たのが「郵政福祉」。この流れのなか、これまで先送りして来た負債などの問題の清算を迫られたという側面もある。  だが、関係者によれば、本当の理由はもっと他にあるという(天下り組のベラボー報酬を示す内部文書を以下に添付)。 「弘信観光(被告)の役員や、経営するホテルにはたくさんの旧郵政幹部が天下って高額の月給や退職金をもらっていました。旧互助会は職員の互助を設立目的にしていましたが、本当の目的はそれです。その意識は郵政民営化が叫ばれ出しても変わらず、2005年3月ごろ、鳥取のホテルに旧互助会から天下り勤務していた総支配人の雇用延長を要求して来ました。しかし、弘信観光側はそれを断った。それに対する報復だと思います」  訴訟の詳しい内容を検討する前に、被告に天下った旧郵政幹部がいかに高額報酬を得ていたのか見てみよう。  写真は、被告会社役員、それに訴訟対象の未払い賃料がある3つのホテル(福岡、鳥取、新潟)の総支配人の月額給与、それに退職金の一覧表だ(今回訴訟のなかで被告側が提出)。  そのかなりが天下り組と思われる。  本紙が確認できたのは黄色マーカーの4名。  澤田氏は九州郵政局調査官、同局保険部管理課長、熊本中央郵便局長などを歴任。同じく小田原氏は鹿児島中央郵便局長、戸板氏は島根県松江貯金事務センター所長といった具合。そして早川氏は旧郵政省の組合・全逓出身。  いずれもホテル経営などズブの素人と思われるが、いきなり役員、総支配人に天下り、46万?63万円という高額月収をもらっていた。退職金に至っては600?700万円台もらっていたが、その在職期間はわずか3年余り。世間一般からすれば、本当にベラボーな高額といえる(続く)。…

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧