アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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あの著名弁護士も「司法の自殺行為」と喝破ーー「阪急電鉄」VS「阪急住宅」社名使用訴訟、控訴審も門前払い

 4月11日、大阪高裁において判決言い渡しがあり、小松一雄裁判長は「阪急住宅」側の控訴を棄却した(現在、上告中)。
誰もが知る「阪急阪神ホールディングス」(9042。東証1部。大阪市北区)の中核を成す大手私鉄「阪急電鉄」(大阪府池田市)が、同社やグループ企業と混同される恐れがあるから「阪急」の名前を使うなと、「阪急住宅」(清田國義社長。京都市下京区)を提訴したこの訴訟(冒頭右写真=「京都新聞」12年2月15日記事)、本紙では一審判決を検証するとして今年3月27日に報じている。
詳細は同記事をご覧いただきたいが、本紙がこの件を阪急住宅側に立って取り上げたのは、阪急住宅は半世紀も前から営業しており、また阪急電鉄関連と誤信させ営業を有利にしようなどという不正な意図も見られないからだ。
法律論を持ってしても、不正な意図から社名を似せたケースを取り締まる「不正競争防止法」が適用できるのは、基本的に同法が施行された94年5月以降であり、繰り返すように、阪急住宅は半世紀以上も前から営業しているのだ。
一般人の普通の常識からすれば、法務局でキチンと法人登記も成され、母親創業から3代続けて地元で根を張って真面目に営業を続けていたところ、いくら相手が大企業で、対する阪急住宅が社員数人の零細企業とはいえ、否、零細企業ならなおさら、その社名をいまさら使用ならんとは、大企業の横暴に加担するようなもので、法の正義はどうなっていると疑問を感じないわけにはいかなかったからだ。
それは決して本紙の特異な意見ではなく、阪急住宅の代理人を勤める竹下義樹弁護士(62)も、「控訴理由書」(冒頭左写真)において、こう憤っている。
「『長いものには巻かれろ』という格言が司法の場でも通用するとは驚きである」「裁判所が証拠調べもせず、大企業で著名な会社の主張ならば『正しい』と言わんばかりの事実認定は、司法の自殺行為と言うしかない」。
この竹下氏、点字の六法全書もない時代、司法試験の点字受験を実現させ、日本初の合格者となった全盲の弁護士。社会的弱者のために闘う弁護士として知られる(上写真)。今回も提訴に理不尽さを感じ、ほとんど手弁当で阪急住宅の代理人を引き受けている。

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