前回、5回あったとされるK警部への脅迫電話内容の詳細などをお伝えした。
第2回公判では、その他にもK警部に、2名の女性から不可解な電話があったことが明らかにされたが、特に「加藤」なる女性からの電話に関しては事情通の間では、もしやあの女性では!? と大いに噂になっているという。
もしその予測通りなら、愛知県警内に佐藤義徳被告(冒頭右写真)の内通者がいると思われるのも驚きだが、それ以上の衝撃だ。
また、次回公判での検察側証人尋問予定者2名が明らかにされたが、その人選も興味深い。
その解説の前に、まずは佐藤被告側弁護人のK警部に対する反対尋問の何点かのやりとり(要約)を紹介しておく。前回でも少し触れたように、そもそも5回分の脅迫内容はK警部の記憶に基づくもので物証はない。さらにいえば、電話して来た相手も誰か不明のため、弁護人はそんなことで本来、事件に出来るのかといいたいようだ。正直、検察側は厳しい状況といわざるを得ない。
弁護人 刑事歴20年のあなたが、着信時に録音・逆探知など証拠を残さなかったのはおかしい。捜査には物的証拠が必要だがどう思うか。
K警部 その通り。だが今回は着信画面を撮影しただけだ。自分の携帯には録音機能がない。
弁護人 脅迫電話があった都度、その場で(会話しながら)記録メモを書いたのか?
K警部 メモはその都度は作っていない。被害届を作った時にメモを作成した。
弁護人 脅迫電話なのになんの証拠保全をしていないのはおかしい。杜撰ではないのか?
K警部 そうは思わない。