アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<新連載>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』(第21回)「モスラ生誕50年と原子力」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 この7月30日は、あの『モスラ』公開からちょうど50年だ。銀座のシネパトスでは、「モスラ誕生際」と称したイベント(映画上映とゲストのトーク)をやっていた。残念ながら用事で行けなかったので、レンタルにて初代『モスラ』DVDを借りて久々に堪能したのでした。最初に観たのは、小学2年生のとき、生まれて初めての本格的怪獣映画体験だったもんで、奇想天外なお話と特撮に夢でうなされたもんだ。1961年という時代は、映画会社もまだまだ景気の良い時代、ぜいたくなつくりは、今見直しても大人の鑑賞に堪えるハイレベルな怪獣映画といえるだろう。さて今回は、ただ50年前のモスラを懐かしむだけではない。モスラと原子力の関係を考えてみるかって話だ。初代『ゴジラ』(1954年)が水爆実験の産物で、核・放射能の恐怖をダイレクトに想起させる映画だったのに比べ、モスラは存在そのものも平和の使者のイメージが強い。しかしあらためてじっくり観ると結構エグい話なのだった。
 モスラが生まれたインファント島という南洋の架空の島は、アメリカ(映画ではロリシカ国)の核実験の影響で死の島と化した。ところが、巨大化したカビのような胞子植物から作られる「赤い水」によって、先住民は放射能汚染されず、島の自然も維持された。モスラは島の守護神という設定で、悪徳興行師にさらわれた「小美人(ザ・ピーナツ好演の双子の妖精)を奪還するために、東京もニューヨークも滅茶苦茶に破壊する。よくよく見てると核実験の犠牲者が、モンスターの力で文明それも核の傘の下で繁栄する日本とアメリカへ復讐している姿のようだ。

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