アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

降圧剤疑惑ーー「慈恵医大」トップの責任を追及する「告発文書」も登場

「毎日」がスッパ抜いた、降圧剤バルサルタン(商品名「ディオバン」。販売は「ノバルティスファーマ」。親会社は製薬売上世界2位「ノバルティス」スイス)のデータ操作疑惑は、7月11日、その臨床試験を行った京都府立医大が「データ操作がされていた」と記者会見し、謝罪したことで、疑惑ではなく真っ黒であることが明らかになった(冒頭左写真=「毎日」本日朝刊1面トップ記事)。
発売後の臨床試験で、血圧を下げるだけでなく、他の降圧剤に比べ脳卒中や狭心症のリスクを4~5割も減らすということで、わが国医療用医薬品№1(12年度。約1083億円)の売り上げを誇ったバルサルタン。ところが、そのリスク低減効果はウソだったというのだから、これは犯罪だし、わが国医療の信用を揺るがす大変な問題だ。
だが、このデータ操作に加担したのは京都府立大だけではない。学会から尻を叩かれ、ある意味、疑惑解明に真面目に対応したため、京都府立医大は内部調査結果が一番に出、目立っているに過ぎず、他にも東京慈恵会医大、千葉大、滋賀大、名古屋大もバルサルタンの臨床試験を実施。なかでも一番最初に手掛け、しかも京都府立大同様大規模で、同じく真っ黒と見られるのが東京慈恵会医大。こうしたなか、早くも慈恵トップ・栗原敏理事長(横写真)の責任を問う「告発文書」が登場している。
なお、慈恵会のこの論文は高血圧学会の14年版指針から外す方針。

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