アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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ご注意ーー「警察OB」団体名を利用した企業(大阪)の詐欺疑惑(「念書」を書いても一銭も支払わず。警察も利用

 出された会社の名刺に、「全日本警察OB○○」とか、「全国警察OB○○」などという団体名が書かれていたら、警察OBが主体の会社だと思い、信用してしまう方もいるのではないだろうか。
実際、探偵会社にあっては警察OBを売りにしたところは多い。
だが、本紙がキャッチしたその企業は、警察OBとはほとんど無縁どころか、その信用で持っての詐欺疑惑が出ているのだ。仮にOBが複数いたとしても、それは論外。警察OBがいたら、逆にその企業との関係を直ちに断つべきだろう。
その注目する企業は2社ある。
1社は「M」(大阪市浪速区)という経営コンサルタント会社。もう1社は「Y」(大阪市中央区)という探偵会社だ。
両社とも、名刺には「警察OB」を冠した団体名が記されており(冒頭写真)、特にY社の方に記された団体は実際に総務省などに「その他政治団体」の届け出をしている(活動実態はない。詳細は以下に)。
Y社のF常務は、M社の代表取取締役を兼務している。また、Y社代表取締役U氏はM社監査役を兼務していることからも、両社が密な関係にあることは間違いない。
さて、「C」(東京都中央区)なる会社は09年10月、その一方の経営コンサルを行うM社と顧問契約を結び、毎月30万円を支払っていた。
そうしたところ、M社のY課長に海外での投資運用を勧められ、11年3月から12年4月の間に総額約1億6700万円をY課長の個人口座に振り込んだ。さらに、「シンガポールに口座開設するために現地にいかないといけない」などとY課長にいわれるまま、投資運用に関わる諸経費として別途総額約2700万円を払わされた。
結論をいえば、投資は失敗したとして、結局、総額計約1億9400万円を失ったというのだ。
通常、この手のトラブルは相手もそれなりの言い訳を用意しており、部外者からなかなか窺い知れない。だが、このケースで本紙が詐欺疑惑と報じるのは、少なくとも前述の約2700万円の諸経費と称する出費の内495万円については「出金していない交通費を私が出したかのように貴殿(C社オーナー)に伝え、(略)入金させ不正に受け取った」旨のY課長直筆の「念書」があるからだ(以下に転載)。

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