アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「株式併合」を使った錬金術(軽貨急配、オックスHD、ヒューネット、アライヴ)

 今年2月26日、大証2部「軽貨急配」(4月1日より「トラステックスホールディングス」に社名変更)は4月1日を持って10・1の「株式併合」を行うことを決定したと発表した。 「株式併合」とは、ライブドア等が“錬金術”として多用した「株式分割」の逆バージョン。  同社の場合、株券10枚を1枚にまとめるわけだから、併合後の1株の株価は理論的には10倍になる。  一方、この発表後、併合直前の3月20日、同社は70億円分の新株予約権(第3者割当)を発行すると発表した。  その予約権の行使価格だが、3月19日の終値が12円だったので、株式併合の割合である10倍=120円を基本とするとしている。  問題はこの行使価格には下方修正条項が付いており、その価格だ。  最大48円まで認めるというのだ。  48円といえば、現在の株価の6割近い下落を予想していることになる。 (写真=「軽貨急配」HPより) 「予想ではなく、そこまで株価を下げて転換させる。そして株価が戻れば行使引受の第3者は大儲けできる」(事情通)  この第3者、実質、同社の創業者一族(現在は会長、社長で計9・1%所有)。  転換株を所有し続ければ、破格の低コストで経営権をガッチリ握れるメリットもある。  法的には問題ないのかも知れないが、しかし、既存株主を無視した何とも大胆な計画と思える。だが、もっとすごい計画が実は「オックスホールディングス」で行われようとしていた。  本紙は06年8月16日、怪しげな株式ブローカーがオックスHDに関する「資料」を持ち歩いていた件をスッパ抜いている。  その資料(左写真)からわかるように、前出・軽貨急配同様、株式併合(やはり10・1)決定後、併合前に50億円分とは別に、さらに27億円分の新株予約権(第3者割当)発行を決めることになっている。  驚くのは、その権利行使価格(右写真=黄色マーカー部分参照)。  併合前の時価をそのまま基準にして2万円としている。20万円ではない。  結果、左写真のように第3者引受手の資産価値は濡れ手で粟で10倍となり、経営に大きな発言力を持つ33・4%握れるとしている。同社の場合の第3者とは、実質、落合伸治社長。もっとも、こちらの計画は本紙がスッパ抜いたせいか、実行されなかった。  だが、最近では本紙でも取り上げたことがあるジャスダック上場「ヒューネット」やヘラクレス上場「アライヴ コミュニティ」でも密かに検討中とも言われる。  両社にも共通するのは過去、株式分割やCB、MSCB発行等で株を希薄化させ、また、業績が良くない点。  その挙げ句、自分たちの都合で、その希薄化を“修正”=悪用するということだとすれば……。 「ヒューネットは残っている予約権の行使が終われば、希薄化し過ぎて新たな発行は望み薄だからやるでしょう。アライヴの方は最近、社長が代わりましたが、これは内紛のせいで、内紛を起こした方が経営権を安いコストで握るために検討中との情報があります」  ある有力仕手筋は、こう漏らし、法的には問題ないと胸を張るのだが……。  …

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