「安全が何よりも優先すると謳っているのは口先だけではないのか!」と、本紙読者から「吉野家ディー・アンド・シー」(本社・東京都新宿区。安部修仁社長=左写真)の対応に関して怒りの情報提供があった。もちろん、牛丼チェーン最大手、東証1部上場の吉野家のことだ。
例のBSE問題で、米国産牛肉の輸入がストップし、同社が牛丼の販売を禁止したのは2004年2月。以来、実に2年半余り。昨年12月1日からは時間限定ながら毎日の販売も再開。08年2月期は下期の牛丼完全復活で、大幅増益になる見込みだ。
今回、情報提供してくれたAさん(40代。東京都足立区在住)によれば、トラブルがあったのは、輸入再開が始まって間もない昨年12月10日のことだという。
中学生の息子が近所の吉野家Y店(右写真)からお持ち帰り用の牛丼1つ、豚丼2つを買って来て、その日は日曜日ということで遅い昼食を母親、妹と取っていたという。その時、そのなかの牛丼を食べていた息子は「ゴリッ」と歯に異物を感じる。取り出してみると、長さ3?もあろうかという骨(以下に写真掲載)などが混ざっていたという。
まさかとは思うものの、危険部位混入で再輸入禁止になった事実が頭をよぎった奥さんは心配になり、父親であるAさんに連絡。近所から急遽戻ったAさんは息子を連れ、その食べかけの牛丼を持ってY店に出向き、「骨が入っているけど大丈夫なの?」と問うたそうだ。
すると、店長は「誠にすいません。今日は骨が一杯あるので、いまちょうど本部に文句を言おうとしていたところです」といい、営業本部に電話。同本部のS氏が折り返しかけて来た電話に替わってもらったAさんは、その言葉に耳を疑ったという。