アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>元プロが暴露ーー横行する「ぼったくり居酒屋」にご注意。その闇の経営実態(第1回)

 東京でいえば23区のほとんどが遅くとも数年前には迷惑防止条例(客引き行為等の禁止)で、キャバクラなどの風俗店はむろん一般の居酒屋の客引きも禁止している。ところが、実際にはいまも客引きが多くいるのはなぜなのか!?
元プロによれば、一口に客引きといっても店が直に雇うケースと、店と契約する客引き専門のところと2つに分かれ、実は前者の方が多いそうだ。そして、客引きする居酒屋は総じて質が悪く、まさにぼったくり以外の何者でもないところも多いという。
本稿は、首都圏で10数店舗を経営、自前の客引きを子会社で持っていた居酒屋グループ会社に勤めていたその道の元プロが暴露したもの。その生々しい実態を見れば、「ぼったくり居酒屋」の真相が見えて来る。くれぐれもご注意をーー。

 東京や神奈川で「ぼったくり居酒屋」を経営する通称Bグループ。親会社は原則的に店舗経営をせず、子会社にそのリスクを負わせるスタイルを取っている。
数年前からキャッチ(客引き)が路上でお客様に声を掛けて居酒屋を案内する営業スタイルが問題となっている。キャッチは、自分が捕まえたお客様が案内した店で使った金額の15%前後の金額を報酬として受け取るシステムとなっている。そのため、キャッチは何とか自分の客にしようと執拗に通行人につきまとい、法律や条例違反となるような行為を繰り返す。また、駅前などお客様を捕まえやすいエリアは、キャッチのグループ同士が勢力争いを行い、度々衝突を繰り返す。時にはヤクザまで出てきて自分たちの縄張りを維持することもある。
Bグループは、東京都町田市において地元の稲川会系K組まで巻き込み縄張り争いを行ったり、池袋エリアでも山口組系の暴力団と揉めるなど過激な営業活動を行ってきた。その他、川崎や五反田、立川、新横浜でも同じような争いを起こしてきた。これらの縄張り争いを指揮していたのは、Bグループ本社の経営トップなのである。
その争いは、傷害事件が多発するほどの凄まじさで、誰が手を出して相手を制圧し、警察に捕まるかまで事前に指示を出しているのだ。
なぜ、居酒屋の縄張り争いでこのような大規模の争いになるかというと、良い縄張りを確保するか否かで年間何億円もの売り上げを左右されるからである。
ぼったくり居酒屋は、ほぼリピーターは存在しない。キャッチが強引に入れた客を回していくだけなので、店内のサービスや料理の味はどうでも良いのだ。メニューに載っている写真とは全く異なるような品質の料理が出てくるのは当たり前だし、店内の人件費カットのためにお酒を頼んでも20から30分も提供されないこともある。飲み放題を謳って集客をしているのに、店内ではお酒を頼んでもまともに提供されないのである。

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