2005年6月、埼玉県警捜査2課は社会福祉法人「翌檜(あすなろ)会」(本部・埼玉県鴻巣市)の金子俊也理事長(当時)を業務上横領容疑で逮捕した。
同法人は知的障害者施設「敬朋学園」を経営しているが、金子氏は同学園の入所者の保護者から集めた寄付金計787万円を横領した容疑。そして金子氏に対してはすでに懲役2年6カ月、執行猶予5年の刑が確定している。
本紙・山岡はその金子氏から接触を受けた。「自分の背後には黒幕がいた。そして、その黒幕は政治力を持っていた(元首相の甥も共犯とのこと)。その他の要素も加わり、自分以上の重大犯罪を犯しながら黒幕は何らお咎めなしというのはいくら何でもおかしい」との訴えだった。警察も検察も、また県(障害者福祉課)もそのことに気づいていながら、放置しているという。
そこで提供を受けた証拠資料などを検討した結果、確かにおかしいとの結論に達したので、本紙・山岡は総合情報誌『ベルダ』(07年2月号)の連載ページで記事にした(写真)。