文・伊藤直樹
おそらくマスコミ初であろう複数の内部文書を連載3回までに公開して来たが、先の連載4回目から、業界幹部2名が実名で登場し、“3点方式”について核心に触れたインタビューを紹介する。その最終回。
●『埼玉県遊技業協同組合』直撃
景品買取業の営業権は法的に何ら保証なし。にも拘わらず保証される実態は独禁法違反、保証団体は寄生虫だ!
―― 一般論として聞きたいんですけど、業者は、相撲の親方株みたいに、数が決まっていて、これ以上入って来れないものなんですか?
南雲「新規で入る場合には、業者を県外から連れてくるチェーン店もあるし、地元でやっている人にお願いしますという人もいるんじゃないですか。地元のほうが便利だから地元で買い取りしている人にお願いしますというのもあるだろうし、俺のところは東京から来ているんだから、東京の業者にという人もいますし」
安元「公正取引委員会とかね」
――一般競争入札みたいなことがなければ、独禁法とか関わってきますよね。
南雲「だから、自由でいいんじゃないの? 独禁法に触れないように」
――いつ募集しているのかというと。
南雲「募集なんてしてないですよ」
安元「ホールがどの業者と取り引きするかっていうのは、勝手な話で、外の買い取りを誰がやるかというのは勝手な話しなんですよ。だけど、要は、最初にやってた人にして見れば、自分が築いて来たという実績、権利みたいなものはね。それが営業権みたいなものに置き換えられる。それが全部重なっているだけであって、組合として、できればひとつの業者だったら、いろいろな問題の対応がとれるわけですよ。30店舗あったとして、30店舗がバラバラだったら、還流の問題もあるし。極端なことでいえば、この指とまれと止まった業者で、皆でやりましょうと。同じ業者と付き合うというものは当然、ひとつのエリアの中で出て来ますよね。ヤツじゃダメだという権利は第三者に対してどこにもないわけですよ」
――入りにくいですよね。
安元「いままでのノウハウや培って来たものがあるから、そういうのを含めて、譲渡しますよという内容になって来ると思うんだよね」
――譲渡金額は当事者間の問題ですけど、誰かの紹介で変わりますよというのが慣例なんですか。
南雲「ホールがね、今度こういう人がいるからといえばね」
――チェーン店が来た時に、引っ張って来るとかね。
南雲「認めてますよ。組合が関与することじゃないですから。法令に触れないようにしてくださいよと。
まぁ、組合としても、非常に迷惑な話ですよ。こんなことですったもんだしてね。ますますイメージ悪くなりますよ。
ありもしない権利をね。まぁ、当事者にはあるんでしょうけど、法律上はなんら保証された権利じゃないんですよ」