アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

特別寄稿「騙されるな! 債務整理ビジネスの悪質な手口」(連載第2回)

 ジャーナリスト・北健一                        1965年生/専門は金融や司法/最近の記事「旧商工ファンド がトラブル頻発」(『週刊朝日』06年12月29日号)/同書籍『アメリカの日本改造計画』(イースト・プレス。共著) 担保不動産を売買価格を安く偽って銀行など債権者を騙し、抵当権を抹消させて、真の価格と「偽りの価格」の差額を抜く中抜きーーテレビが「ヤミ金被害者の駆け込み寺」と賛美して来た豊島民商・ひまわり道場では、債務者相談の「裏」で、そうした危ない行為が繰り返されて来た疑いが濃厚であることを、前回、資料も挙げてレポートした。 もっとも、クレジット・サラ金問題に長年取り組んで来た弁護士は、「ひまわり道場も櫻井さんもよく知ってるけど、『特A』と称して中抜きをしていたなんて全然知らなかった」と驚きを隠さない。  だが、疑惑は「裏の顔」にとどまるものではない。 「表の顔」である債務整理の相談を巡っても、ひまわり道場の活動の正当性に疑問が投げかけられている。それは、債務整理と金銭授受との関係だ。 債務整理は、本人が行う以外、弁護士か司法書士にしか許されていない。それは弁護士法第72条(非弁行為の禁止)に基づくもので、法律家でない者が「業として」法律行為を行うことは禁じられているのだ。 衆議院議員・西村真悟氏(写真)の元私設秘書が逮捕された容疑が、この非弁にあたる。なお西村氏自身は「非弁提携」、簡単にいえば弁護士名義の違法な名義貸しの疑いで逮捕された。 そして、「業として」行ったかどうかを見分けるポイントのひとつは、法律行為の代価を受け取ったかどうかだ。 ひまわり道場元相談員は明かす。 「借金の解決のためにひまわり道場に来た相談者は、民商に入会しないと債務整理をしてもらえないので、債務整理をしてもらうために民商に入会し、債務整理の対価として会費、入会金、カンパ名目のカネを払うのです」 借金苦にあえぐ人から、なぜこうした名目のカネを取れるのか。 それは警察に告発されることを恐れたヤミ金が返済金の一部を返したり、消費者金融がグレーゾーン金利分を戻したりすることがあるからだ。 前出・元相談員が言う。 「ヤミ金や特定調停で過払いが取れたときには、それに応じたカンパを求め、多い人で1回50万円になることもありました」 一方、豊島民商の長谷川会長らは、「相談を受け入れるときは民商入会を原則とし、規約に基づく手続きを行っています」、「『債務相談』や『解決』の対価として金銭授受は個人でも組織でも一切ありません」とする(内部文書「総括と見解」)。同文書には「高額なカンパは要求していません」とあるので、相談者と組織との間で金銭授受が繰り返されて来たことには争いはない。 豊島民商の主張は、カネはもらったが、それは債務整理の代価ではなく、民商会員としての会費であり、自発的カンパだということだ。 では、1999年にひまわり道場ができてから今日まで、債務者からいったいいくらの「カンパ」が授受され、それは何に使われたのか? 驚くべきことに、その収支は、豊島民商の理事会でも、総会でも、一切報告されず、事実上の「裏金」になっていたのだ。 弁護士法に触れるかどうかは措くとしても、運動財政を裏金化するのは、「規約に基づく手続き」といえるのか。 豊島民商・長谷川会長にひまわり収支「裏金」疑惑を質すと、こんな答えが返って来た。 「乱暴な言葉ですけど、まあ抜かったかというか。ただ、敢えて伏せていたということではない」 相談者の債務整理を行って、繰り返しカンパ名目のカネを受け取り、その収支をひた隠す……。こうした行為が、弁護士法が禁じる非弁行為にあたる疑いは拭えない。 そこで、以上のような疑惑を正そうと、05年春、心あるひまわり道場相談員、民商会員が声をあげた。 だが、それに対する長谷川会長ら執行部の仕打ちは、想定外のものだった。(つづく)…

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