アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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普天間基地移設先ーー本紙既報の名護市幹部も関わる投資詐欺疑惑、ついに事件化

 沖縄県名護市といえば、わが国政府が沖縄県米軍普天間基地の移設先(同市辺野古地区)ということで、この10年間に「北部振興開発費」名目で総額約2000億円のうち実に800億円以上の補助金を注ぎ込んで来た“沖縄利権の中心地”。守屋武昌元防衛事務次官汚職事件の発火点でもある。
福田改造内閣で防衛相に就任するや、早速、先週に林芳正参議院議員(横右写真)が訪沖し、仲井眞弘多知事と島袋吉和名護市長(横左写真)と会ったのは、地元側が利権の分け前を巡って国の方針に反対、移設計画が遅れているためだ。
さて、その名護市幹部も関与が指摘されていることから、本紙が2度に渡って報じていた投資詐欺疑惑がついに事件化した。
 沖縄県警はこの7月末、企業組合「沖縄ユーカリファーム」(名護市)の元代表理事だった島袋江利子、その夫・健治ら計9名を出資法違反(預かり金の禁止)容疑で逮捕。そして同夫婦と「コアラの會」元代表の計3名は8月20日、那覇地検に起訴された(残りの6名は起訴猶予に)。
コアラの會は、コアラのえさとなる貴重なユーカリ葉を本土の動物園に納入するなどとして高配当を謳い、沖縄県民約200名から20億円ともいわれる出資金を集めていた。
それだけ見れば、近年、同じく事件化した近未来通信、円天、ワールドオーシャンファームなどの沖縄版ということになるが、この事件が特異なのは、一体の関係にあった前出・沖縄ユーカリファームには国から計1億3800万円の補助金が出ており、その実績を最大限利用して信頼させたからこそ、被害が拡大した点。そして、この補助金を得るにあたって島袋名護市長ら同市幹部、さらに代議士の関与などの疑惑まで出ている。

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