アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「東京ばな奈」創業者一族VS「EIE」元社長訴訟ーー東京厚生信組の融資に関する重大疑惑が浮上

 本紙既報の、自宅土地売却を巡っての「東京ばな奈」創業者一族と「EIE」元社長のバトルのなか、思わぬ方向から重大疑惑が浮上した。
詳細は過去記事をご覧いただきたいが、バトルの契機は、「EIE」元社長・河西宏和氏(冒頭右写真)の主張によれば、借金返済が滞り東京・荻窪の自宅豪邸をRCCに競売にかけられそうだったので、親族S氏に名義貸しを頼み、任意で買い取ってもらった。だから、実際の所有者は自分なのに、「東京ばな奈」創業者一族はその疑念を抱きながらも問題の土地をひじょうに気に入った(現在の自宅、会社とも近い閑静な住宅地で、まとまった広さがある)ことから権限のないS氏と取引をしたというもの。
これだけ聞けば、河西氏と親族S氏が争うのは勝手だが、善意の第3者と思われる東京ばな奈側はこんな土地にたまたま手を出した結果、とんだとばっちりを食ってお気の毒と思うのではないだろうか。
それはともかく、去る8月8日、河西氏がS氏と東京ばな奈側を被告とし、登記名義を河西氏側に戻すことを求める民事訴訟の証人尋問が行われ、本紙も傍聴して来た。
 結論をいえば、証人に立ったS氏は名義貸しを否定しながらも、銀行からの借り入れ分(2億7000万円)との購入価格(3億円)の差額3000万円分は河西氏側から借りたこと、銀行への返済金(横写真=その一部受取書)なども河西氏側が出していたことを認め、実質、名義貸しだったことを認めたのだ。
これは銀行側も納得づくのことで、2億7000万円を貸し付けた「東京厚生信用組合」(冒頭左写真=東京都新宿区の本店)の融資疑惑が浮上して来たのだ。
もっとも、疑惑がこれだけなら、貸出総額300数十億円程度の信組を本紙もあえて取り上げることなどしなかった。もっと重大な疑惑の可能性も出て来たから取り上げるのだ。

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