アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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みずほ銀行元幹部詐欺事件ーー「被害者の会」代表は本当に被害者なのか!?(3)実に不可解な3000万円騙されたとの言い分

「みずほ銀行被害者の会」代表を名乗っている街金「ミリオントラスト」(東京都江東区)の佐藤昇代表(下写真)曰く、都内の男性医師にウソの投資話を持ちかけて1億500万円を騙し取ったとして4月13日、詐欺罪で起訴されたみずほ銀行元審査役・及川幹雄被告(冒頭写真)から、自分も計3000万円を同様のウソ投資話で騙し取られたとーーしかし、佐藤氏はその1年近くも前に及川被告と面識を持ち、及川被告が騙し取ったとするカネの一部、1億4000万円、さらにもう1億2400万円を佐藤氏自身が受け取っていたことはこの連載(1)、連載(2)で述べた通り。
 しかも(1)で述べたように、そもそも佐藤氏が及川被告と面識を持ったのはジャーナリスト・高尾昌司氏の紹介で、みずほ銀行から暴力団へ融資する上での受け皿になってくれという要請あってのことだった。そして、佐藤氏はそれを不正行為だからと断ったという。それにも拘わらず、そんな胡散臭い及川被告を信じ、このウソ投資話に計3000万円も預託したというのだ。
どう考えても不可解な言い分だ。
それに先に軽く2億円以上の受け皿になり、そのかなりを及川被告から取っている疑惑も出ているのだ。これが事実だとすれば、3000万円損をしても差し引き大きな黒字なわけで、これで被害者といえるのかとの疑問を抱くのは本紙だけではあるまい。
ちなみに、連載(2)で述べたように、佐藤氏は1億2400万円は及川被告から個人で株式の一任運用を任せられたと主張しているようだが、そもそも売買一任勘定は原則禁止。投資顧問会社の免許を持っていれば出来ないこともないが、佐藤氏はそんな免許とは関わりないはずだから金商法違反に抵触する可能性が極めて高い。
本題に話を戻し、3000万円被害を受けたとの主張の不可解さは他にも上げられる。
投資話を信じたのが仮に本当なら、及川被告との間では書類上、3000万円の預託になっていて当然。ところが、佐藤氏が代表の街金「ミリオントラスト」で、及川被告に車購入のために3000万円貸し付ける契約になっていたのだ。しかも公正証書まで作成し、担保も取る(その関係書類は以下に転載)念の入れようだ。

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