アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<短期集中連載>麻生副総理と地元町長との癒着疑惑(4)食中毒(ノロウイルス発生)隠蔽疑惑の真相

 本紙が本連載を始めた契機は、福岡県遠賀郡芦屋町からもたらされた食中毒(ノロウイルス感染)隠蔽疑惑の情報。
これにより本紙は麻生太郎副総理の地元選挙区でもある芦屋町の存在を知り、また麻生氏と同町の波多野茂丸町長(冒頭右写真)との癒着疑惑を知るに到った。
今年2月、この芦屋町の学校給食センターの調理員3名がノロウイルスに感染していたことが明らかに。本連載3回目の特養「官製談合」疑惑を追及、町を提訴までして関連情報を開示させた地元のNPO法人「ニューオンブスマン」(久野芳幸理事長)が、その際の町(教育委員会)の対応が極めて杜撰どころか、この事実を隠蔽しようとした疑惑まであるとするビラを出したのは本紙でも既報の通り。
本紙はその後、芦屋町を訪ね、4月3日、ノロウイルス対応の町の責任者(岡本正美・教育委員会学校教育課長)にも取材して来た。
結論を先にいえば、NPO法人の撒いたビラにはかなりの事実誤認が含まれていた。ただし、だからといってノロウイルス発生そのものがなかったわけではないし(町は発生を父兄に広報していない)、ノロウイルス感染者を出した給食業者のツテで検査を依頼するなど疑惑を招く対応もしていたことは事実。
 ビラ(横写真)に事実誤認があることを持って、「この四年間、このようなことを繰り返されました。はたの町長は清廉であり、曲がったことはいたしません」(=数日前に配られた波多野町長後援会の討議資料より。冒頭左写真)というのは牽強付会も甚だしいといわざるを得ない。
以下、今回のノロウイルス発生隠蔽疑惑の真相に迫ってみた。
今回の疑惑を招いた最大の原因は、まず厚労省の衛生管理マニュアル(13年10月通達)では、調理員にノロウイルス感染者が出ても、最寄り保健所に通報義務もなければ、調理員全員の感染有無の再検査、汚染源の特定、給食の中止の必要も無いこと。今回の発生現場は、ほんとどがまだ体力が弱い小学生向けの給食を作る施設であることなど考えれば、給食の中止、保健所だけなく父兄へのノロウイルス発生の早急な報告など当然だと思うのだが、法的にはそうなっていない。
本紙「だから、平たくいうと法律に引っかからなければ問題ないということですか」
岡本課長「“はい”というと極端に書かれるから。子どもの状況も把握した上で影響はないと……」
本紙「何で、そういい切れるんですか?」
岡本「食中毒なら集団で出るじゃないですか」
本紙「ただノロウイルスはものすごく個人差があるんで、結果論としては出なかった可能性が高いと思うが、(当時、学校で流行していた)インフルエンザに紛れ込んだ可能性だってあるわけで。不幸中の幸いということでは。じゃあ、父兄に広報してますか?」

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