東証2部上場、建築主力の中堅「井上工業」(本社・群馬県高崎市)の所有不動産の流出が、ついに始まった。
関係者の証言を元に、所有不動産の謄本を取ったところ(数日前に申請したところ登記書換中で閲覧できなかった)、確かに本日付で新所有者の閲覧ができる物件が見つかったので以下、報告する。
同社は9月24日、第3者割当で約18億円の資金を得ていることになっている。だが、実際はごく一部しか得ておらず、とても資金繰りが好転したとは思えないと本紙は報じたばかりだった。
同社の「有価証券報告書」を見ると、今年3月末現在、長期借入金約12億7400万円(内1年内返済分が約3億5200万円)の担保に、同社の所有する不動産(販売用も含む)約2億5600万円分が供されている。
だが、本紙が確認した不動産の新所有者は会社実態がない可能性を伺わせ、この間、資金繰りの件で同社に食い込んだ連中が、ついに会社資産を収奪し出した可能性が伺えるのだ。
(冒頭右写真=井上工業のチャート図。左ビルは以下に解説)