本紙は東証1部、不動産ファンドや融資保証の「アトリウム」(本社・東京都千代田区)の経営の厳しさについて何度も報じて来たが、その実態がより詳しくわかる「大口債務者リスト」を以下に転載する。
アトリウムの問題は、単にサブプライム問題の余波などで不動産業界が冷え切った結果に止まらない。
親会社である東証1部、クレジット大手「クレディセゾン」(豊島区)が融資する相手不動産会社を紹介してやり、その返済が焦げ付いた時、その融資の保証をする代わりに、クレデの利益の4割(クレデの利益=年間、は利息8%、手数料2%の約10%)という保証料(同4%)を取ることでこの間、業績を急拡大させ、06年3月、上場を果たした。
「その手数料を多く取るため、時価よりもかなり高額の不動産評価鑑定をしていたのです。約2倍なんてケースも珍しくありませんでした」(アトリウム関係者)
(上写真=大口の融資保証先だった「リアライズ」の東京・六本木物件)