アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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降圧剤臨床試験不正捜査ーー最大ターゲットはノ社と「慈恵医大」

 厚労省が1日9日、降圧剤バルサルタン(商品名「ディオバン」)の臨床試験不正の論文を宣伝に使ったとして、製薬会社「ノバルティスファーマ」と社員(氏名不詳)を薬事法違反(誇大広告)で東京地検に刑事告発し、ついに事件化の様相を見せている。
だが、薬事法66条の誇大広告違反単独での告発は過去に例がなくハードルは高いと見られる。疑惑の臨床試験を引き受けた5大学のなかには「東京慈恵会医大」(東京都港区)と違って公立大学も含まれ、そのなかには以前から“データ改ざんの常連”として知る人ぞ知る研究者もいるとされる。臨床試験の信頼性を保つ上で一罰百戒を狙うなら、贈収賄での捜査もあり得たはず。それにも拘わらずあえて薬事法66条単独での告発となったのは、ノ社はむろんだが、政府・厚労省は「今回の件は5大学のなかでもっとも責任があるのは慈恵で、看過できないから」との見方が出て来ている。
そして、その看過できない理由として、「(慈恵で臨床研究の責任者だった)望月正武教授(当時。横写真)は栗原敏理事長の後ろ盾の元、ノ社側とデータ操作でデキレースをやった主役と見ているから」との見方がここに来て浮上して来ている。
本日発売の「毎日」が一面トップ(冒頭写真)で、その一つの有力な傍証といっていい事実を報じている。

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